反応型けい酸塩系表面含浸材塗布後、表面が白化した場合の透水抑制効果
表面白化試験体での透水量試験
表面白化試験体での透水量試験
1. 試験概要
反応型けい酸塩系表面含浸材の塗布後コンクリート表面が白化した状態でも改質効果を発揮していることを、融雪剤塗布後反応型けい酸塩系表面含浸材を塗布し表面を白化させた試験体での透水量試験により確認した。
2. 試験体
基板
モルタル基板 普通ポルドランドセメント使用
配合:水セメント比(W/C)= 50 %
寸法:角柱100×100×400 mm
表面含浸材
反応型けい酸ナトリウム系表面含浸材:L-OSMO反応型XP(標準塗布量400 g/㎡)
融雪剤
塩化カルシウム
3. 試験方法
手順1. 塗布前の透水量測定
JSCE-K 572に準じて7日間の透水量試験を実施した。
手順2. 試験体の乾燥
透水量試験終了後の試験体を気中で乾燥させた。
手順3. 融雪剤と【L-OSMO反応型XP】塗布との透水量測定
乾燥後の試験体に融雪剤を塗布し、その後【L-OSMO反応型XP】を標準量塗布しコンクリート表面を白化させ試験面とした。【L-OSMO反応型XP】塗布後12日間経過後、透水量試験器を貼付け、注水後試験を開始した。JSCE-K 572に準じて7日間経過後の透水量を塗布前、【L-OSMO反応型XP】のみ塗布試験体、融雪剤と【L-OSMO反応型XP】塗布試験体(白化)で比較し透水抑制率を算出した。
4. 試験結果
7日間経過後の透水量を表1に示す。
【L-OSMO反応型XP】のみ塗布試験体と、融雪剤と【L-OSMO反応型XP】塗布試験体(表面白化試験体)とで、同等の遮水効果が確認された。
反応型けい酸塩系表面含浸材塗布後にコンクリート表面が白化した場合でも、コンクリートの改質(緻密化)は行われていると思われる。
ただし美観を損ねることや、場合によっては薬剤の含浸が阻害されることがあるので、けい酸塩系表面含浸材塗布前の塗布面の洗浄(素地調整)は実施することが望ましい。
※施工要領の通り【L-OSMO】シリーズの施工前には素地調整を行い、コンクリート表面の物質を高圧洗浄やブラスト処理、電動工具等で除去してください。