製品情報product
現場透⽔量試験器
(性能確認器材)
製品概要
【けい酸塩系表面含浸材】の性能確認器材
現場での透水量試験を非破壊で行えます
現場での透水量試験は、信頼性の高い【けい酸塩系表面含浸材】の性能確認試験です。
施工前と施工後のコンクリートの透水量の差を比較することにより、施工現場で簡易に数値による性能確認試験ができます。
電源設備、コンプレッサー等の特殊な機材が必要なく簡単に正確な計測が可能です。
壁面用と水平面用の2種類あります。施工面に応じて使い分けください。
実用新案第3172025号 存続期間満了日:2021年9月16日
NETIS:HK-120006-A(掲載終了技術)
材料 55,000円/6本セット
施工 65,000円/6本セット
本体器材のみで接着剤等は含みません
用途
【けい酸塩系表面含浸材】の性能確認・施工確認にお役立てください
開発経緯
簡単に非破壊で可能な【けい酸塩系表面含浸材】の性能確認方法を目指して
【けい酸塩系表面含浸材】には、無色透明なので性能確認・施工確認が難しい、pH試験紙でのアルカリ度の確認だけでは性能確認にはならない、構造物を傷つけるのでコア抜きによる透水量試験は避けたいという課題がありました。
最終的に辿り着いたのが、現場での透水量試験です。(2011年実用新案登録)
土木学会「けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案)」「完工検査」
2012年制定土木学会「けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案)」コンクリートライブラリー137号では「完工検査」の実施が発注者にあることが明記され、直接試験による性能確認が義務付けられました。性能確認試験は施工後28日以上経過した後するものとされました。現場から採取したコンクリートコアを試験体とする加圧透水試験あるいは現場において実施する透水量試験を最も信頼性の高い方法として推奨しています。
【現場透水量試験器】は上記指針(案)に対応した製品です。施工前と施工後のコンクリートの透水量の差を比較することにより施工現場で簡易に数値による性能確認試験が可能です。電源設備、コンプレッサー等の特殊な機材が必要なく簡単に正確な計測が可能です。
土木学会「けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案)」の解説はこちら
特徴と注意事項
特徴
・土木学会規準JSCE-K 572 透水量試験に準じています。(水頭高さ250mm・口径75mm)
・パイプ部分に目盛があり計測が容易です。
・水漏れがしにくい構造です。
・水を注入する際、試験器内部に空気が残りにくい構造です。
・器具を取外した跡が残りにくくなっています。
注意事項
・冬期間は外気温により接着剤の硬化が遅くなるため、採暖養生が必要です。
・器具の取付後、注水した水が凍ると爆裂する可能性があります。
・繰り返し使用しますと器具の変形により、器具取り付け後の漏水の可能性が高くなり、正確な計測が難しくなります。
器具は使い捨てをお願いします。
・測定期間は1週間を推奨していますが、3日以上の測定期間であれば問題ありません。
・コンクリートの透水量は同時打設の場合であっても測定場所によって数値が大きく変動することがあります。
・【けい酸塩系表面含浸材】を施工した時の透水抑制率は、元のコンクリートの透水量によって変動します。
従いまして性能確認の絶対的な数値はございません。
天井面での試験については、お問い合わせください。
施工
【けい酸塩系表面含浸材】の施工前と施工後、各3カ所に試験器を貼付け、注水(水道水)し透水量を計測します。施工前と施工後と比較するだけの簡単な方法です。施工前と施工後は同一箇所で試験をお願いします。
工程1. 計測箇所選定・清掃
接着面が乾燥しているしていることを確認してください。(雨天の場合は施工をおやめください)
試験器を接着する箇所を選定し、周辺の汚れをブラッシングにより清掃、ウエス等で拭き取ります。
※選定する際、欠陥箇所(ひび割れ、あばた、骨材露出)のない表面を選定してください。
工程2. 剥離剤塗布(試験終了後、器材を剥がしやすくします)
型紙(製品に付属しています)を使用し接着剤が付着する面に下地処理材(剥離剤)を塗布します。
※推奨剥離剤:はくりプライマー(コニシボンド)
工程3. 接着剤を試験器に塗布、試験器接着
試験器のつば部分に接着剤を適量塗布し、剥離剤が乾燥していることを確認してから試験器を接着します。(1~2分程度押さえつける)
※推奨接着剤:はくりシールONE(コニシボンド)
※接着剤は2㎜弱の厚さで均等に塗ってください。接着する面には段差がついています。
※接着剤が試験器の穴から溢れだすことを確認し、均一に接着するようしっかりと押さえつけてください。
接着剤が内側にはみ出さないようにしてください。
工程4. 注水・試験開始
接着剤が固化してから注水を開始します。
漏水がないか確認してください。漏水している場合は接着不良により試験器落下の可能性があるため、別の試験箇所で再度接着を行うか、接着剤を除去してから同一箇所に接着してください。
スポイトで目盛を微調整してください。
注水口にパラフィルムまたはラップ等でキャップをしてください。
工程5. 測定
器具貼付け1週間後に透水量を測定します。(測定中に透水量が多い場合には追加で注水し、透水量に合算してください。)
工程6. 試験終了
試験終了後、接着面にスクレーパー等をさし入れ、ゆっくりと剥がしてください。
接着剤をきれいに除去し、ブラシで水洗い洗浄してください。
※水平部用も同様の手順となります。
性能確認事例
【試験場所】
工事名: 東北中央自動車道 栗子トンネル(山形側)工事
立会者: 三井住友建設株式会社
【配合】
セメント: 高炉スラグB種
設計条件: 普通 24 18 20 空気量=4.5%
【試験期間】
2011年 5月20日~5月27日 塗布前計測
2011年 6月13日~6月21日 【L-OSMO反応型SG】施工~養生(約1週間)
2011年 6月22日~6月29日 【L-OSMO反応型SG】施工後計測
透水量測定結果の絶対値について
基準となるような絶対値はありません
【けい酸塩系表面含浸材】には、コンクリートの内部(表層部)を改質するという性質上、適用するコンクリートの性状の影響を大きく受けるため、改質効果の定量化が難しいという特徴があります。
従いまして現場透水量測定結果の絶対値はございません。
表面引張強度試験、表面反発度試験、表面電気抵抗性試験、表層透気試験、加圧透水性試験(コンクリートのコア抜きは必要)も上記理由により絶対値はございません。
価格
価格
材料: 55,000円/6本セット
施工: 65,000円/6本セット
本体器材のみで接着剤等は含みません
製品荷姿
6本(個)1セットです。型紙は各セットに2枚入っております。